TMSNCUのブログ

「複眼的に安保法制を考える名市大院生有志の会」のブログです。

憲法施行69周年市民のつどい「立憲・民主・平和と憲法」報告

 2016年5月3日憲法記念日に名古屋市公会堂で、「立憲・民主・平和と憲法」と題し、憲法施行69周年市民のつどいが行われました。この「市民のつどい」は、毎年憲法記念日に開催されているものです。公会堂のある鶴舞駅周辺は、開場を待つ参加者たち、耳をつんざくような大音量で参加者たちを威嚇?説得?しようとする街宣車、そして大勢の警察官で溢れていました。

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(開場を待つ人の列)

 

 今回は、オープニングに合唱(組曲「砂川」)があり、続いて第1部として学習院大学教授の青井未帆先生(専門・憲法学)のご講演、第2部にナターシャ・グジーさん(ウクライナで6才の時に被爆した歌手)のコンサートという構成でした。

 

 

 青井先生は「今、何が問われているか~立憲主義・平和主義から考える~」をテーマに約1時間、憲法を丁寧にそして誠実に分析し、そこから導きだされる現在の状況、その問題点、それに対して私たちがやるべきことを話されました。以下、幾つか心に残ったことを挙げます。

1)現在の状況

・日本は、「戦わない国」から「戦える国」になった。

 これは戦後経験のない程の大きな変化である。

2)憲法

 ・憲法とは、どういう国を目指すのかを示したもの。

 ・9条は安全保障や政策の仕組みを示すものだが、広く日本社会のあり方を

  示すものである。

 3)安保関連法と改憲

 ・改憲は今まで平和主義を掲げてきた日本のあり方を変える。

 ・「戦わない」と高らかに謳った9条のもと、自衛が許容される根拠は

  13条の国民の生命・自由・幸福追求の権利」であった。

  つまり外国の武力攻撃によって「国民の生命・自由・幸福追求の権利」

  が脅かされることが起こった場合、これらの権利を守るために

  必要最小限度の「武力の行使」は許容されるというものであったはず。

  しかし集団的自衛権の行使容認で「国民の生命・自由・幸福追求」の

  ために他国を守るということになり、説明がつかない。

 ・与党が目指す「憲法改正」の意味を見極めなければならない。

  改憲案は、明らかに人権が狭められている。

 4)今、そしてこれから

 ・私たちがやるべきことは長期的には立憲主義の立て直し、

  そして短期的には選挙!

 ・国民として政治に責任を持つ。

 

 内容や用語が門外漢である自分にはやや難しく、話についていくのが

大変でした。レジュメがあれば理解が進んだと思うけど、

会場は、事務局発表で2,496人!。全員分用意するのは無理ですよね。

 

 青井先生の語り口は落ち着いて静かながらも、ここで私たちが立憲主義

立て直さなければならない、という強い意志が見えるもので

「私たちも政治に責任を持つ」ことの重要性を改めて認識させて

くれるものでした。

 

 第2部は、ナターシャ・グジーさんのコンサート。どこまで高音がでるの?

というくらい音域が広く情緒的で、耳ではなく心に響くような歌声でした。

歌の合間の語りも被爆の当事者だからこそ語れる深く重みのあるものでした。

 

「市民のつどい」の後は、鶴舞から矢場町までのデモに参加しました。

両脇をすごい数の警察官に守られながら?のデモ。

 

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デモの長い列が通り過ぎるまで、車は足止め。何だかすみません。

大須を通る時には買い物に来ていたワカモノや外国人にスマホ

激写されて、ビミョーな気分。

デモ参加者の平均年齢はやや高く(失礼!)シュプレヒコール

ちょっと長いと(覚えきらず)みんなグズグズ。

今風の掛け合い型にもオロオロ・ワタワタ。

苦笑しながら、でも、元気に鶴舞から矢場町まで歩いて帰ってきました。

 

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(デモに出発したところ)

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複眼的に安保法制を考える名市大院生有志の会第6回学習会

 

7月に行われる参議院選挙を前に「選挙」とは

有権者意識」とは何かを学習します。

講師は、投票行動研究・世論研究の第一人者で

テレビの選挙解説などでもご活躍されている森正先生です。

専門家のお話しを身近に聞くチャンス!

是非、ご参加ください。

 

テーマ:「安全保障問題と有権者意識」

日にち:6月5日(日曜日)

時間:10時~12時

講師:森正先生(愛知学院大学教授)

会場:名古屋市立大学滝子キャンパス1号館

参加費:500円

申込み:学内外を問わずどなたでもご参加いただけます。

参加ご希望の方はメールでご予約ください。

tmsncu@gmail.com