TMSNCUのブログ

「複眼的に安保法制を考える名市大院生有志の会」のブログです。

SEALDsと考える・ピース&デモクラシー@ピースあいち (報告・前半)

1.『<フォーラム>SEALDsと考える・ピース&デモクラシー@ピースあいち』に

         行ってきました!

 

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11月8日(日)、ミーハー気分を持ちつつ「SEALDs」発足メンバーに会いにピース

あいちに行ってきました。

このイベントは、SEALDsRYUKYUを立ち上げた元山仁士郎さん、SEALDsTOKAI創設

メンバーの岡歩美さん、高校生未来プロジェクト実行委員長日比野和真さんら10代20代

の若者たちと、兵士としての戦争体験を語る90代の鈴木忠男さんによる「平和と民主主

義の実現のための活動」報告が第1部。

そして、「新しく出会おう」をテーマに世代間ギャップを超えた参加者の率直なトーク

で構成された第2部の、大変“骨太な”イベントです。

会場は熱気むんむん。ざっと100人はいたでしょうか。イベント開始の午後1時には

すでに用意されていた座席はほぼ埋まっていました。

また、第2部のテーマでもある“世代間ギャップを越える”かのように高校生、大学生な

どのヤング世代が2割ほど、ミドル世代が3割ほどそしてシニア世代とさまざまな世代の

参加が見られました。

 

2.「SEALDs」とは?

 =「Student Emergency Action for Liberal Democracy-s

   (自由と民主主義のための学生緊急行動)」 

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<元山仁志郎さんのお話>

「SEALDs」は、安保関連法案や街宣行動だけではなく自由と権利を守るための

さまざまな活動をしている学生団体です。

団体発足に関わった多くの学生にとってのきっかけは、2011年3月11日の

東日本大震災だったそうです。

原発事故後も「安全だ」と繰り返した政府に対する不信感、一度の自然災害によって崩れてしまう自分たちの“日常生活”…ボランティア活動への参加などを通じ、学んだり話し合ったりするだけではなく(もちろんその大切さも認識しながら)自分たちの社会を自分たちで作っていく、活動・行動することの大切さを感じていったということでした。

 

3.「SEALDsTOKAI」の勇気ある一歩~ <岡歩美さんのお話>

 

さて、SEALDs発足は東京、KANSAIが5月3日、その後7月にTOHOKU、8月にRYUKYU

が発足し、わがTOKAI発足は安保法案強行採決の約10日前の9月8日です。

「あ~やっぱり東海地方は保守的だもんね」と思ったそこのあなた、それは性急という

ものです。もないところから一歩を踏み出して発足したのがTOKAIです。「自分で行動しなくては社会は変わらない」そう話す岡さんの最初の一歩がここ東海地方での大きな活動につながっているんですね。

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 元山さんも岡さんもこうした行動に“恐れ”がなかったわけではないと言います。彼らの活動を見て、離れていく友人もいたそうです。でも、同時に彼らの一歩が次の一歩を生み出す力になったことも事実。“勇気”が生みだす新たな”力”を感じました。

 

4.「積極的平和主義」を実現するために  <日比野和真さんのお話>

 

声を上げ行動することを制限してしまうような社会のことを「文化的暴力」というそうです。愛知の私立高校生を中心とした高校生フェスティバル・未来プロジェクト実行委員長の日比野さんは約600人の参加高校生のまとめ役です。未来プロジェクトは“生(なま)に学ぶ”をモットウに今とこれからのための活動を学び実行しています。そして、そうした活動の中で日比野さんは「戦争がない社会だけが平和な社会なのだろうか?」と疑問を感じ、「直接的暴力」「構造的暴力」「文化的暴力」*註1 の存在を知ったそうです。これらすべての暴力のない社会を平和な社会というならば、今の日本は本当に「平和な社会」と言えるだろうかと感じました。

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*註1 ノルウェーの平和学者ヨハン・ガルトゥングが1969年に定義した考え。

「平和=戦争の無い状態」と捉える「消極的平和」に対して、貧困・格差・差別などの

社会構造の中に組み込まれている不平等な力関係である「構造的暴力」の無い状態を

「積極的平和」と定義する。

「文化的暴力」はガルトゥングが1990年代に定義した、戦争を容認する意識や他者への

無関心な姿勢で、それが直接的・構造的暴力を正当化・合法化すると考える。

(www.pref.osaka.lg.jp/attach/1418/00153016/26-27.pdf)

 

(後半へつづく)